禁煙のコツ 食生活をシンプルにする
目次
シンプルな生活習慣を目指す
“禁煙”という行為が、
“今の生活” ー(マイナス) ”喫煙習慣”
という単純なものではないという事を認識しないといけません。
身辺を単純明快にする、生活習慣全体をシンプルにする、事を目標とすると、禁煙後、喫煙という習慣が再び入り込めない生活習慣・環境になり、続く禁煙が可能になります。
その生活習慣の中で、私が最も重要視するものが、食習慣です。人間は食べたもので作られており、何を食べるかが、健康、更には人生を形作っていきます。
この食習慣をなるだけシンプルにしましょう。私は以下の方法でシンプルな食事の習慣を心がけています。
禁煙から少し話がそれるように感じられるかもしれませんが、お付き合い下さい。
腹八分目にする
良く言われる健康術です。一日三食、必要なものを必要な分量摂ると、自然と八分目になる筈です。満腹まで食べた、ということは無駄なものが含まれている、ということです。
身体は食物繊維等ごく一部を除いた、口に入った全てのものを消化吸収します。不用な分も一度体に取り込みます。
そして不要な物の分まで、解毒をしたり、脂肪として蓄えたり、排出したりするため、余分な仕事を体にさせることになります。
身体に余計な負担を強いらなければ、余裕が出来た内臓のパフォーマンスが上がり、普段出来なくて溜まっていた仕事等に手を回せるのです。これにより余計な脂肪や、毒や老廃物が徐々に処理されることで、身体がよりシンプルに、健康に近づきます。「つけ」になっていたもののデトックスが出来る、という事ですね。
食べ物を変える 玄米菜食・マクロビ食を知る
では何を食べたらよいのでしょうか?
答えから言うと、伝統的な日本食、玄米菜食を中心にします。玄米と大豆を中心とし、季節の野菜、海藻、きのこ類を取り入れた和食は最強の献立です。少量で満足でき、腹八分目につながります。
“マクロビオティック(マクロビ)“と聞いたことがあるでしょうか?
マクロビオティック、と聞くとなんだか難しそうな単語ですが、
簡単に言うと、
玄米菜食を中心とした、自然・健康食のことです。(かなりざっくりですが)
以下の3つの原則を含んでいます。
身土不二(しんとふじ、今自分が生活している土地で作られたものを、その季節に食べる、外国や、違う環境で育ったものは避ける)
一物全体(いちぶつぜんたい、食べ物全体を食べる、皮を剥いたり、根をとったり、精白したり、部分的に残すなどせず、そのものを全部食べる様にする。また、全部まるごと食べられるものを食べる)
陰陽調和(いんようちょうわ、各食べ物が持っている特性(陰性と陽性)のバランスをとり、中庸を心がける。)
漠然としていて、急に言われてもイメージがつかない方が多いと思いますので、具体的にどのような食事か、何点か例を用いて少し説明します。
1、玄米を主食とする 大豆食品も摂る
玄米はお米そのものであり、白米は玄米のうちの糖質の部分をいいます。玄米は種として立派な生き物ですが、白米は生きていません。
普段から食されている人は少ないと思いますが、意外と美味しいものです。白米と比べ、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富なので、大豆と合わせて毎食食べれば、ほぼパーフェクトフードと言われています。必須アミノ酸も豊富です。
パサパサして美味しくない、という方もいると思いますが、炊き方一つです。炊き方さえ気を付ければ、実際は非常に美味しいです。圧力鍋で炊くと美味しく炊きやすいです。上で述べたように、玄米は生き物なので、食べるとお米の生命力をとりこむことになります。
2、動物性のものは避ける 肉類、乳製品、卵など
突然クイズで申し訳ありませんが、
腸や胃など、中空の臓器を腑(ふ)と言いますが、そのつくり、府という漢字の中に肉という漢字を入れると、何になるでしょうか?
答えは”腐”です。
肉類が腸に入ると、文字通り腐ってしまいます。消化に適しておらず、腸内環境が悪化します。牛もブタも哺乳類で、生物学的に人間と非常に近い種類です。近縁を食べることは自然の摂理に反します。実際に肉類は大腸がんの大きな原因と言われています。
牛乳は牛の乳であり、牛の子供を大きくするためのホルモンなどが大量に入っています。健康な自然の中で育っている牛ならまだしも、狭い牛舎でホルモン剤や成長促進剤、抗生物質などの薬漬けになっている牛も多いと聞きます。そんな牛の血液から出来ている牛乳を飲んだりするのはどうでしょうか?
元々歴史的に日本人は牛乳やヨーグルト、チーズなどを食する習慣がありません。遺伝的にも、それらに含まれる乳糖を分解できない人が多いとも言われています。
特に、動物性脂肪は不飽和脂肪酸と呼ばれ、人間の身体でスムーズに代謝されません。人間は牛や豚より体温が低いのも、動物性脂肪を溶かせない理由だそうです。
3 砂糖(&甘味料)が入っているものは避ける
砂糖はマクロビ的に言うと”極陰性”に分類され、食べてはいけないものとされています。体を陰性に強く傾け、血糖値を跳ね上げ、多くの病気の原因となります。 あまり悪く書くと清涼飲料水メーカー様や製菓メーカー様等に怒られてしまいますが、私は諸悪の根源とまで思っています。乱高下する血糖値はキレ易い、暴力的な性格になると聞いたことがあります。
特に、がん細胞は糖分が大好物です。その性質を利用したがん検査が、PET検査と呼ばれるものです。これは、ブドウ糖に近い成分の検査薬(FDG)を体内に注射し、その分布からがん細胞を発見するというものです。それだけ顕著にがん細胞は糖分をモリモリ食べて、成長するのです。
また、近年増加しているアルツハイマー型認知症は、別名”脳の糖尿病”とも言われ、糖分の摂り過ぎは内臓のみならず脳にまで影響を及ぼします。
更にたちが悪いと私が思う理由が、砂糖は身体に悪いにも関わらず、
美味しい
という点です。しかも中毒性が高いため、一口食べると更にどんどん食べたくなってしまいます。まるで美人だけど悪いホステスさん(もしくはイケメンだけど悪いホストさん)のようです。魅力がある分、好きになってハマってしまったら身を滅ぼしかねません。オカチメンコで容姿の悪いホステスさんであれば、問題は起きません。
しかも、テレビをつければスイーツの特集です。スーパーに行ってもお菓子だらけ、外を歩けばケーキ屋さんにチョコレート屋さんです。舶来系のコーヒーショップも、多くのお客さんはクッキーなどをつまみながら、クリームや砂糖たっぷりの甘い”コーヒー系”飲料を飲んでいるようです。
幸い私は甘党ではないので助かっています。お好きな方は大変でしょうが、ドライフルーツやナッツ、干し芋など自然の物にまず移行するようにしてみては如何でしょうか? あ、砂糖等が添加されていないものにして下さいね。
以上三点(玄米を主食とする、動物性は避ける、砂糖を避ける)が私が理解しているマクロビの特に重要なポイントです。
このマクロビ食を中心に、伝統的な日本食を食べることが一番シンプルで日本人の身体に優しい食事と言えます。
実際にマクロビを取り入れてみる
マクロビは普及している
私がマクロビを勧める点の一つは、マクロビは普及が進んでいるので便利、という点があります。
マクロビのレストラン、食材店、ネット通販、商品、雑誌や本、インターネットのページ等が普及しているため、食材や情報が集まっており、理解も深めやすく、人とも繋がれるかも知れません。お住まいによって差はあると思いますが、先ずは是非ネット等で調べてみて下さい。
私が利用するお店は、新宿のリマコーポレーションという販売店です。リンク
食材をはじめ、日用品や書籍なども充実しています。
以上を踏まえた上で、私が実際に食事で気にしている具体的な点についても記したいと思います。
なるだけ玄米率を上げる
外食となると、どうしても玄米を置いていないお店が殆どで、白米を食べることになってしまいます。その様な時を除いて全食主食は玄米で通します。
夜に圧力鍋で玄米を炊き、夕飯後に残った玄米でお握りを二つ作ります。一つは朝食、もう一つは昼のお弁当用です。お握りにしておけば、家でも外でも食べれるし、冷えても気にならず美味しく頂けます。
具沢山の味噌汁を毎日食べる
味噌は発酵食品の中でも秀逸の機能性食品です。乳酸菌など善玉菌を多く含み、たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれています。味噌は塩分を含みますが、血圧を抑える効果もあるため、他で塩分を摂るより健康的です。ここに季節の野菜や、もずく、きのこ、豆腐等を最低3種類ほど入れて食べます。
私のシンプルな味噌汁の作り方を記させてもらいます。先ず、出汁はとりません。鍋に小さく切った昆布と水、具を入れてゆっくり加熱し、沸騰したら火を止めます。先にお椀に適量の味噌を入れ、鍋から少量のお湯のみをかけて箸で掻き混ぜて溶かします。十分にお椀の味噌が溶けたら、鍋から具と汁を足します。 鍋に直接味噌を溶くのと違い、段違いに風味が増して美味しいのでおすすめです。 是非試してみて下さい。
動物性のもの、砂糖の入っているものは食べない
これはそのまま上記のマクロビの原則通りです。これもまた外食で人と食べるとなると、減らせても避けることは難しいです。外食自体、なるだけ行かないようにしています。
特に避けるのは砂糖・牛乳・乳製品(特にバター)と卵です。牛や鶏のホルモンや成長促進剤・栄養剤等のクスリ、動物性脂肪など、身体に入れない方が無難と考えるからです。
鶏肉やとんかつなどは、たまに食べる分にはあまり気にしません。
非日常的に食べる所まで気にする必要はないと考えてます。
尚、魚介類は普通にモリモリ食べます。アジの干物は特に好きで良く食べます。
習慣を少しずつ変える
ここまで食生活の注意点について記してきましたが、殆どの読者の方はあまり乗り気ではないと思います。美味しいものを食べるな!減らせ!と言われているようなものですからね。
どちらにせよ、何事も急に変えることは良くないと思いますので、興味を持てた部分のみを、少しずつ実行してみて下さい。
私も現在で10年程玄米菜食をメインにしてきましたが、最初の頃はよくブレが有りました。
それでも続いているのは、やはり食事を玄米菜食にして身体が良さを実感しているからだと思います。
この時点では禁煙の助走準備期間なので、ゆっくりとご自分に合ったやり方、ペースで食生活をシンプルにする方向に舵を切ってみて下さい。私がここで提示しているものは一例としつつ、出来たらこれに沿ってやってみて下さい。
内容は重複しますが、“マクロビオティックをメインに 日本人は玄米和食を” にも同様の説明が有りますので、興味のある方はどうぞ。